「そんじゃ、しょうがないよな。次のコに行けよ、俺の彼女の友達でさ、いい子が居るんだよね」


ようやく焼きそばパンを飲み込んだ虹太が、携帯の写真を見せたが、関心を示さない。


「どうでもいい……、もう俺には陽生しか見えてねえ」
「まあ、確かにどうでもいい女だな、これは」


携帯をのぞき込んだ三次が呟くと、虹太はムッとする。


「じゃあ、俺が代わりにもらう」
「いつか女に刺されるぞ、お前は」


2人の掛け合いにすら笑い声を出さず、ボヘーっと前を向いたままほおづえをついて物思いにふける晴斗。