ガタンゴトン、ガタンゴトン… 揺れる電車のなかに 入り込む暖かな日差しが眩しい。 立ちながらうたた寝することも めずらしくはない。 まあ、だから終点まで 来ちゃったんだけどね。 「次の電車おそい。」 ぼそっと口にした。 電車のなかは暖かくても まだ春になったばかり。 外は寒い。 ぼーっと電車を待っていた。