「あぁ!戻しちゃうの?」 「いや、昔を思い出してたら懐かしくなってな。 やっぱり俺は閖の方がしっくりくるし。」 なんか閖の方が呼びやすいんだよな。 それに、閖の方が、出会いの欠片を大切にできそうだし。 「まぁいいや。じゃあ今から言ってくる! 麗音っちはさき戻ってて。」 「はいよ。」 閖は笑いながら屋上を出ていった。 俺はちょっと青く広がる空を見上げてから教室に向かった。