一応ここ、俺の家だよな?
で、ここには俺とこいつしかいなくて…
なのに、この状況って…
朔鈴那が俺に惚れる気配は一切ないし、
密室に二人でいるのによくある展開には発展せずに、
リビングで仲良くお茶…
とんでもなく、自分自身が情けなくなってくる。
自分の家にいる女1人にも手ぇ出せないなんて…
トホホ…
「今日はわざわざありがとうございました。」
いつの間にか立っていた朔鈴那が俺の方を向いて言う。
何度も思うが、お礼を言うくらいなら俺に惚れろ。
「あぁ。
家まで送る。」
「いいですよ!そんな…」
「ンなこと気にすんな。
黙って送られてろ」


