台所からリビングの方に言って、朔鈴那の顔を覗きこむ。
「平気か?」
「きゃっ!?」
なんとか生きてるな。
「お前平気か?」
「全然平気じゃないです…」
ボソッと呟かれた一言。
もしかしてこいつ、男の部屋に入ったことないのか?
だからこんな緊張してんのか?
それだとさっきまでの行動も全部辻褄があう。
「お前、男の部屋に入るの初めて?」
「湊以外は…」
湊って誰だ?
彼氏…ではなさそうだな。
幼馴染みかなんか?
「湊って誰??」
「えっと、綺羅湊(キラ.ミナト)って言ってこの学年の人で幼馴染みみたいな感じです。」
綺羅湊…
なんか女子どもが騒いでたような気がするな。
タイプは優真みたいなやつだったような…。
そいつも今度探しに行くか。


