楽しそうに言うけど…
「まぁそうかもな。」
乗り越えられない壁はない。
乗り越えてこその試練だからな。
………
その日は特に何もなく過ぎていった。
――――――――――
――ピーンポーン
次の日俺は昴の家に来ていた。
神坂第一邸も広い。
夏休みに行った別荘も相当なものだったけど…
やっぱり本当の金持ちは違うな。
目の前には黒く、高い鉄の門。
その横にはどこまであるのか分からないくらい続いてる白い壁。
少し観察してたら、インターフォンから声が聞こえてきた。
『はい。』
「昴、俺…麗音だけど。」
『麗音かちょっと待ってろ。』


