時々笑い声がする体育館。
手入れされてない草の匂い。
上がり始めた太陽の暑さ。
この場面を… 俺はきっと忘れない。
どれか1つが重なっただけで、絶対に思い出してしまう。
絶対に…―
『わかった…。
なんかごめん、振り回したみたいでさ。
じゃ、先行ってるから。』
鞄を持って走った。
さっきまで軽く感じた荷物は、俺の気持ちを背負った瞬間重く感じる。
ガチャガチャ
ガチャガチャ
目眩がしそうな渡り廊下を…、全力疾走した。
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