魔法都市



「だけど…夕紀さんが亡くなったと同時にこの計画を引き受けると言ってきた子がいたのよ」

「え…?」

「それって…もしかして…」

「えぇ。奏よ」

「……!」

奏がどんな気持ちで夕紀の意志を継ぎどれだけ信頼をしていたか四人はわかった気がしたのだ

「奏はまだその頃は幼かったけど…誰よりも強い意志を持っていた。MEEOの“特別総指揮管”になりみんなを守りたい気持ちが強く夕紀さんの意志を継いだと私は思うわ……」

「姉さん…」

「だからいまどんな気持ちで奏がこの会議に挑んでいるかわかって欲しいの」


マナは知っていた
夕紀が亡くなったとき誰よりも彼女を守れなくて悔しくて泣いて一番悲しんでいたのは奏だと

「マナさん…悠太は?」


「悠太くんもきっと今ごろ会議に参加してると思うわ」

「え…」

悠太が会議に参加していると聞かされみんなが驚く


「悠太くんだって自分の母親が亡くなり奏がこの計画に関係していていることを彼は最近知ったのよ。悠太くんだって奏と一緒でみんなを守りたい気持ちが強いはずよ…だからわかって欲しいのよ」

「マナさん…」

「姉さん…」