「水城…オレはお前のせいで母さんが亡くなったとは一度も思ったことはねぇ」

「え…」

奏は驚きながら悠太を見る

「母さんはまだ幼かったお前を守って亡くなったんだと思う。だから母さんもきっと同じ気持ちだったと思うんだ」

「夕紀さんがあたしと同じ気持ち…?」

「あぁ…」

悠太は夕紀がどんな形で…どんな気持ちで奏に接していたかわかっていた

「母さんは水城(お前)を本当の自分の子供のように接していて本気で心配だってしてた。自分がMEEOを作る前に何であの悲劇(実験)を止めることが出来なかったのか…悔やんでたんだ」

「……っ」

(夕紀さん…)

「オレはお前を救ってついでに魔法都市(このセカイ)を救ってやる」

「篠原…くん」

「これ、母さんが生前書いてた日記やMEEOに関するやつだ。良かったら読んでくれ。じゃ、一週間後待ってるぜ」

悠太は表紙が赤い本と青い本の二つを机に置いて出ていく

「……」

奏の早速表紙が赤い本のほうを開いて中身を見る

「え…」

赤い本には日記が書いていた
続いて青い本を開いて読んでいると奏は静かに涙を流していた――