「……は？」
「だいぶ前に話したけど、あたしは10年前の事件に巻き込まれた被害者で実験台にされたって」
「……」
「あたし同様事件に巻き込まれた人たちは次々と亡くなっていった」
「それって…実験に失敗したからか？」
「そうなるわね…」
あの日の出来事は悲劇の一部に過ぎないと奏は考えている
黒羽は黒魔法の研究を進めそれを手に入れた
だとすれば10年経ったいままた動き出し10年前と同じ悲劇を繰り返すかもしれないからだ
「そして…たった一人だけその実験に成功した者がいた…。それが…」
「お前なんだろ？」
「え…」
奏の言葉を遮るように言う悠太
彼はまるでわかっていたかのように真っ直ぐと奏を見る
「わりぃが…全部調べた」
「しら…べた？」
「お前がオレをこのＭＥＥＯに入れたあと説明するつって呼び出したときあったろ？その前に母さんからの手紙と偶然見つけた本を読んだんだ」
「……」
奏は悠太の意外な言葉に言い返すことが出来なかった
「奴らがやった実験がどんなもんかは手紙で読んだが想像なんてつかなった」
「そりゃ…そうよ」
