例の計画――
“第二の魔法都市”を作る計画を聞かれしまった以上隠し切れないと判断した奏は悠太を話すことにした
「話の内容までは聞いてたの？」
「例の計画までしか聞いてない」
「そう」
内心ホッとするが聞かれしまった以上は仕方ないかと思い静かに口を開く
「“例の計画”ってのは…“第二の魔法都市”を作ることなのよ」
「“第二の魔法都市”？」
「えぇ。いまの魔法都市と外の世界は繋がっていて外の世界に新しく魔法都市を作る計画なのよ…」
多少驚いている悠太
奏は彼がこの話を聞いて驚くことは予想していた
「すべては10年前から決まっていたことなのよ」
「10年前から？」
「この計画の発案者は夕紀さんよ」
「……!?母さんが…」
「えぇ」
奏は悠太を見上げてうなずく
そしてある確信をしていた
彼ならこの計画を理解してくれるだろうと
出会ったときから悠太には夕紀の面影を少し重ねて見ていた
「あの事件が遭って以来、夕紀さんずっとこの計画を立てていたのよ」
「なんで…」
「あたしみたいな人を二度と出さないためよ」
