「ムリだけはしないでね」

「わかってますよ」

「じゃあ一週間後よろしくね」

「はい」

ニコッと微笑み弥生は出て行く
奏は二人パソコンと向き合う

「……」

奏たちの言う“例の計画”とは“第二の魔法都市”を作ることだ
魔法都市と繋がっている“外の世界”に新しく魔法都市を作るという計画なのだ

元はMEEOが設立されたと同時に悠太の母·夕紀が計画していたのだ

だが、夕紀が亡くなりその計画が白紙になろうとした時に奏が特別総指揮官となり彼女が夕紀の跡を継いだのだ

「はぁ…」

だけど奏にはこの計画を進めることはとっくにわかっていたのだ
“第二の魔法都市”が出来てこの先自分どうなるのかを

「この先…考えなきゃね…」

二度目のため息をつきながら呟く
8割方計画は進んでいただが問題はその2割だ
魔法使い·能力者及び一般人が大人しく移って昔のように平和に暮らせるかどうかだ

だから奏には自分を犠牲にしてでもやらなければならないことがあるのだ

「あいつらは…あいつらの実験だけはあたしがなんとしてでも食い止めないと…」