「うん」
「……」
うなずきながらキッパリと言う奏に返す言葉がない悠太
呆れて思わずため息が出たのだ
「はぁ…」
「ため息しないでよ…」
「MEEOのお偉いさんがそんなことしていいのかよ」
声を低くしながらそう奏に言う
「お偉いさんだからよ」
「自分で言うなよ」
「あのね…名前の由来にはまだ続きがあるのよ」
「は?」
続き?と思いながら奏の言葉の続きを待った
「昔は魔法使いだけが住んでた都市だから“魔法都市”と呼ばれていた。だけど、時が過ぎたある日不思議な力を持った一人の男が魔法都市に迷い込んだのよ」
「一人の男?」
「えぇ」
奏は現在に至るまでのことを次々と話す
「そして…」
昔の魔法都市は全員が魔法使いでたくさんの魔法で溢れていた
しかしある日、不思議な力を持った一人の男が魔法都市に迷い込んできたのだ
それが超能力を持った者だ
「……ってこと」
「だからっていきなり能力が増えることはあり得ないんじゃないか?」
「昔はいろんな魔法で溢れていたけど…ある問題があったのよ」
「問題?」
「そう」


