魔法都市



そんな話をしていることなど知らずに奏は悠太にさっきのことを話す

「“魔法都市”の由来知りたい?」

「知ってたなら最初から教えくれりゃいいじゃねーか…」

呆れた様子の悠太
奏はそんなことなどお構い無し

「あまり知ってる人が居ないのよ」

「そうなのか?」

「えぇ。知ってる人なんてこの都市で百人も満たないし」

「逆に知ってることがスゲーけどな…」

あはは、と陽気に笑う奏
そして、“魔法都市”の名前の由来を話す

「魔法都市の人口の7割が魔法使い。それは知ってるわよね?」

「あぁ。残り3割が能力者だろ?数から見れば魔法使いが多いのは分かる」

「昔は魔法使いだけが住んでた都市なのよ」

「え…」

意外な事実に驚く悠太

「驚くのも仕方ないわよ。魔法書にもそう書いてあったのよ」

「そんな魔法書あったか?」

思い出そうする悠太だがそんな魔法書があった記憶がないのだ
逆にそんな魔法書が存在していてそれを読んだ奏を不思議で仕方ないくらいだ


「言ったでしょ。知ってる人が少ないって」

「書いてあったってことは…お前それ読んだのか?」