魔法都市



そう急がないで、と悠太に言うと椅子に座り説明をする

「今回は洸とマナはいろいろとあって不在。だからあたしが指揮を取ることになったの」

「蓮斗さんは?」

「蓮斗には先に動いてもらってるわ」

蓮斗のことを知らない悠太と要に彼のことを話したあと本題に戻る

「ジャッジメントでもすでに話題になってると思ってるけど…最近またあちこちでブローカーを見掛けるらしいのよ」

「また…ですか」

「えぇ」

「「“ブローカー”?」」

ブローカーの存在を知らない悠太と要は二人揃って言う
あぁ、そっかと思いブローカーについても説明する奏

「ブローカーとは多額の報酬と引き換えに取り引き相手の味方の情報を売り渡す人たちのことよ」

「要は裏切り者ってわけか」

「まぁ…そう捉えても仕方ないわね。篠原くん覚えてる?最初にあたしがアナタをここに連れてくる途中に見た取り引き現場を」

「え…?あぁ、あれか」

悠太は思い出したように言う

「誰にでもブローカーになるのは可能よ。でもこちら側の動きが知られると下手に動けないのよ」

「なるほどな…」

圭斗が納得したように頷く