魔法都市



二人もMEEOの本部に戻る
戻った頃には四人はすでに帰ったあとだったため奏、蓮斗、洸、マナには好都合なのだ

「……で、報告ってのは?」

洸が蓮斗に問う

「最近またブローカーがあちこちに居るらしいんだ」

「ブローカーだと?」

「またか…」

「なるほどね。だから最近魔法管理委員の情報課が動けてないのね」

マナがなにかを考えるかのような仕草で今の話を納得する

ブローカーとは多額の報酬と引き換えに相手に他の情報を売り渡す人たちのことだ
それを魔法管理委員会、MEEO、ジャッジメントは“ブローカー”と呼んでいるのだ

「ただし、ブローカーが一般人である可能性もあるからボクたち情報屋も下手に動けないんだ」

「……」

奏は両腕、両足を組みながら話を聞いている

(ずいぶんと厄介なことになってきたわね…)

「あたしが篠原くんを初めてここに連れてきたときにもブローカーがいたわ」

そう…奏が初めて悠太をMEEOに連れてきたときにもブローカーが相手と取り引きしているところを目撃していたのだ

「取り引きの相手に心当たりは?」