魔法都市


「いえ、しかし…」

焦る見張りをクスッと笑う
そしてすぐに冷静になり要件を言う

「まあ、いいわ。彼に会わせててくれる?」

「この間もお会いしたはずでは…?」

「今日は別件も兼ねてこの人と会わせたいの」

そう言って後ろから南雲が出てくる
見張りは南雲のことを知らない

だが直感で奏の信頼出来る人物だと察した
彼女が自分以外で碧人に会わせることは滅多にない

このタイミングで南雲を連れきたことに疑問を思ったが奏の考えることは知り得ないのだ

「紹介するね。彼は南雲。あたしの協力者なの」

「南雲って言います。MEEOでの協力者です」

自己紹介をすると緊張をした様子で「よろしくお願いします!」と挨拶する
奏の直接の関係者と知るとどう対応しても断るわけにはいかないのだ

奏の立場は魔法管理委員会の偉い人の次に偉い立場とも言える

弥生や洸と同じ立場と言っても過言ではない

「はっ!こちらこそよろしくお願いします!」

「許可は下りたのでどうぞ!」

「ありがと。行くわよ南雲」

「どーも」

お礼をすると長い廊下を歩く
歩いている間南雲は関心したかのように言う

「お前ほんとすごいな」

「なにが?許可下りたこと?」