魔法都市


「水城また倒れたのか?」

「ああ、まあな。オレ、弥生に報告してくるわ」

そう言って蓮斗はそそくさと出ていく
治療室にいるのは横になっている奏と悠太と咲哉だけだ

ちょっと気まずい空気を破ったのは咲哉だ

「そういや悠太さんどうしてここへ?」

「あー、さっきまで圭斗といたんだけどヘマしてさ」

「うわぁ…派手にやりましたね…」

あはは、と苦笑いする悠太
悠太の腕には傷がたくさんあった

奏、蓮斗、咲哉がいまの任務に付く前から圭斗と華澄と別任務をしていた
それは奏たちがやりやすいように後方支援をしていた

お客さんがいたら奏たちもやりにくいだろうと考えた弥生からの配慮らしい
その時悠太はケガをした

手当ても軽くしかしていないためあちこち傷だらけになっていた

「オレが治療するんで座ってください」

「悪いな」

「まったく…。ここにいる人たちはケガが絶えないですからね」

なんて多少呆れながらも治療していく
奏の治療もキリのいいところで終わる
意識も取り戻しいまは眠っているからだ

「水城は大丈夫なのか?」

治療されながら奏のことを聞く

「大丈夫ですよ。意識も取り戻していまは寝ているので」