魔法都市


「……?」

《私たちは近々動くわ。アナタたちがどれだけ阻止しようとしてもムダよ。……じゃあね、お嬢さん》

それだけ言いホログラムは消えていく
それと同時に奏も意識を手放し倒れる

奏の張った結界が解かれ二人もその場をあとにして駆け付ける

「奏さん!」

「奏!」

「うっ…」

かろうじて意識がある状態だ
近くで気絶している研究者たちが目を覚ます前に移動する

蓮斗は奏を抱える
咲哉は心配そうにする

「そんな心配そうにするな。お前が治療してくれるし奏が起きたら説教だな」

「あはは、そうですね…」

あまり気にさせないように冗談混じりに言う

とりあえずMEEO本部に戻る
治療室に入り寝かせると咲哉が能力を発動させる

咲哉は治癒能力の持ち主
まだ能力者としては未熟だが治癒力は高くケガの具合によるが治る確率は高い

「…………」

「外傷は無いにしても奏の体も限界なんだな」

「奏さんはあの事件からずっとこんな感じだったんですか?」

ふむ、と悩む蓮斗
咲哉がMEEOに入ったのはジャッジメントに入ってかは半年経ったあたりだ

姉のマナのちょっとした手伝いをしていた時に奏と出会ってその能力を見てMEEOに入ったのだ