朱理の言葉を繰り返しながら何かを考える
……もしかしたら、''ヤツら"が動きだすかもしれないと
「ほかに何か情報ない?」
「一つだけって言ったじゃない。あとは直接調べに行きなさい」
「はいはい…」
あっけらかんとした返事に「まったく」と呆れる
さて、どうしたものかと考えていると耳に付いているインカムに通信が入る
『奏』
「あ、蓮斗?どうした?」
通信相手は蓮斗だ
恐らくいま二人が見てる掲示板のことで用があるのだろう
『掲示板見たか?』
「掲示板…?ああ、それならいま朱理と一緒にいるから見てるわよ」
『朱理ちゃんと?そうなのか』
すでに見ている掲示板のことを伝えるために連絡したが朱理といると知ると黙ってしまう
「蓮斗?」
『朱理ちゃんといるからオレから言う必要ないな』
「……掲示板見てるたってここ数字白衣着た人たちが出入りしているってだけよ?」
『他には?』
「特になんも。あとは直接殴り込めって朱理に言われたし」
チラッと朱理を見ると知らんと顔をしている
蓮斗は「ははっ、そりゃそうだろな」と笑いながら言う
仲間とはいえそう簡単には情報をくれない二人だ


