しれっとした様子で言い切る
情報屋は各ルートや情報網からいろいろなことを知る
どんな手段を問わないため手を組む者や朱理や蓮斗のように組織に属する者
またはフリーで動く者もいる
「何も得られなかったっていうけど…くまなく見たの?」
「見たわよ。階数の多いビルや施設並の建物をいくつもね。……それを300近くあるのに全部調べろって弥生さんも鬼よ」
「あとで叱られるわよ…」
仕方ないな、というとパソコンに向かいカタカタとキーボードを叩く
「私は手助けくらいしか出来ないけど、特別総指揮官さまのためだから情報を一つあげるわ」
「え?」
クスッと小さく微笑むと、トンっとパソコンの画面を指差し「これを見て」と言う
奏は朱理の隣に行き画面を見ると「白衣を着た研究員らしき人物数名出入りしている」と書かれていた
それを見た奏が驚く
「ちょっ…どういうこと?最初こんな報告されてなかったわよ?」
「奏たちが1ヶ月前から研究施設を調べてるでしょ?そっからしばらくしてからだから…だいたい二週間くらい前から白衣を着た何者かが出入りしてるって情報が入ったのよ」
「……白衣に研究員らしき人物数名、か」


