魔法都市




それから数日

奏たちは最初の研究施設に行くことにした
調査は夜に行われることになる

日中はこれまで通りそれぞれの活動があり施設への出入りは夜に頻繁にあるため、という理由だ
そのほうが動きやすいのも理由の一つだ

「この辺でいいですかね?」

「そうね」

近くの空き家に行きパソコンを接続する
その場所から最初に向かう研究施設が近いからだ

まずは第七地区から調べくれと弥生から指令があった

「奏、最初の施設までどれくらいある?」

「まあ、ざっと100メートルかな?ここで待機してもらっていろいろ探りお願いね」

そう言って奏はその場を後にする
咲哉と蓮斗は顔を合わせて「やれやれ」とちょっと呆れる

とんだ上司を持ったもんだなんて思う
そんな奏だからこそ信頼は厚いのだ

「とりあえずパソコン起動しましょう。カメラがどれくらいあるか把握しなきゃならないですからね」

「一応まだ最初だからな…。オレも手伝うよ」

「蓮斗さん、ありがとうございます」


ーーー移動しながらそんな会話をインカムで聞いている奏はクスッとする
この二人と行動して正解だと

特に咲哉はパソコンが得意でいろんな事件の度に後方支援として優れている