魔法都市


やることなす事すべて大人顔負けだ
むしろそれ以上だろう

まだ10代でこれだけの地位と強い力があり上の上層部や部下への信頼も厚い
何よりもホントに同年代なのかよ、なんて前に悠太と同じことを思っている咲哉

「オレと蓮斗さん、奏さんだけで動くのは構わないんですけど…作戦とかあるんですか?」

「少人数で動くし蓮斗にはまだ情報収集して貰ってるわ。作戦としては咲哉くんには近くで待機してもらったらまず施設内にあるカメラにアクセスしてしもらう。蓮斗は情報屋だからあまり面を割るわけにはいかないし」

「ああ、なるなど…」

「そして施設への殴りこ…じゃなくて潜入は私一人で行くわ。咲哉と蓮斗にはモニター越しから指示や部屋の様子を伝えて欲しいの」

(いま絶対殴り込みって言おうとしてたな…)

それを口に出す事はせずに聞かないフリをする咲哉
奏の場合無茶も承知でいろいろやりかねないと思っていた

奏からの作戦を軽くまとめて言うと、咲哉と蓮斗には少し離れた場所でパソコンから施設内にあるカメラにアクセスをする

その間に奏は施設へ入りいろいろ探りを当てに行く
肉眼以外での各部屋や廊下の様子は咲哉と蓮斗から奏へイヤホン型のインカムを通して指示を出すという作戦だ