ふふん、と楽しげにする弥生
嫌な予感が、と思っていた矢先その考えが的中した

「パソコンが得意そうな子と一緒に行ってきて欲しいのよ」

(弥生さん…悪い顔してんなー)

やっぱりか、と呆れた
横にいた蓮斗も同じことを思っていた
イトコと言えどなんとなく何かを考えそなことくらいは知っていた

「奏、パソコン得意な人っていんのか?」

「ああ、まあ宛ならあるわよ」

「……お前いま弥生と同じで悪い顔してっけど」

「まあまあ、私に任せてよ。とびきり信頼のある子がいるのよ」

研究施設への調べる計画は一週間後に決まった
それまでは様子見と称して情報屋数名に張らせることにした

奏はそう言うと司令室から出る
出るなりどこかへ電話を掛ける

「ああ…もしもし?ちょっと話あるんだけど明後日会えない?……うん、じゃあまたね」

相手からの承諾を得ると電話を切る
「これでよし」としまうと何かを確信したかのような笑みを浮かべる

「さて、あとはどこで奴等が尻尾を出すか楽しみだわ」


ーーーこの調査がまさかの展開を迎えることになるなどまだ誰一人知らない