眠りについた奏の寝顔をそっと見る
(寝顔からしても普通の女の子なのに…“長くない”か)
「はぁ…」
不意にため息が出た
どこからどう見ても普通の女の子なのに自分の命を捨てでもこの世界を救うと言ってる奏は今までずっと苦しんでたのか、ともっと早く気付けなかった自分が悔しいと思う悠太
――――――コンコンッ…
「あ…はい」
ドアをノック音につい返事する悠太
「悪い…ちょっと入る」
彼が返事したあと入ってきたのは蓮斗だ
「蓮斗さん…」
「悠太くんか…ってオレのことは“蓮斗”でいいぜ。……奏のやつまた倒れたのかよ」
「え…」
寄り添う悠太の隣で寝ている奏を見て何かを察したのかため息混じりに呆れた様子で言う
そして悠太は蓮斗が言った“また倒れた”という言葉が気になっていたのだ
「“また”?……どういうことだ?」
「度々倒れてんだよ、奏。聞いてるだろうけど奏はそう長くないからな…」
「………」
「オレたちだってどうにかしてやりたいが…奏はそういうの嫌うタイプだし、このこと知ってるのは少ないからな…」
「少ない?」


