奏の過去を聞いた悠太は驚きを隠せなかった
予想してたよりもツライ過去を背負いながらみんなを守ろうとする奏の姿に言葉を失う

「……」

そんな悠太の反応は奏にとっては予想していた

「お前の…」

「ん?」

「お前を蝕んでる“予知能力”(それ)はどうしたら取り除ける?それさえ無くなればお前はこの先まだまだ生きることが出来んだろ?」

「……え…」

悠太の言葉に今度は奏が驚く
今まで出会ってきた人の中には同情するだけしては解決方法を考えてくれた人なんていなかったのだ

「……」

「お前は生きたいんだろ!?」

「……っ」

悠太のまっすぐとした瞳には自分がどう写ってるのかはわからない
だけどやっぱり親子なのか夕紀と同じ強い瞳をしていた

「い…生きたい」

「なら…っ」

「でも、例えそれが成功したとしてもあたしの“未来”は変わらない」

「……え?な、なんでだよ!?」

「このチカラを取り除くにはリスクが高すぎるのよ。成功してもあたしが死ぬ確率はほぼ百パーセントに近い」

「……じゃあ…どうすりゃ…」

「どうにもならない」