「ちょっと事情があって通帳と印鑑もって逃げてきたの。
だからお金ないしどうしようかなーって。」
理「今も逃げてんのか?」
「うん。
まぁ心優しいタクシーの運転手さんが隣りの県まで送ってくれたからまだ場所はばれてないと思うんだけどね。」
理「…俺のところにくるか?
よくわかんないけど…匿ってやるよ。
性格に言えば俺ら、だけどな。
行くとこねぇんだろ?」
ほいほいとついて行っていいのだろうか…。
でもこの人一応さっき助けてくれた人だし、私のこと餓鬼扱いしてくるし…変な事してこないよね。
「お願いします。」
私は素直に頭を下げた。
理「おう!
あ、むこうにバイクとめてるから。」
理央の後ろをついて行くと大きなバイクが視界に入ってきた。
「あの大きなバイクが理央の?」
理「かっこいいだろ?
音もかっこいいんだぜ!!」
「音…?」
理「まぁとりあえず乗って…って身長的に無理っぽいな。」
…さらっと身長のこと言ってきたな、こいつ。
どうせ小さいですけど?
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