籠のトリ





そう考えると・・・私はここにいていいのだろうか。
私の人生は他の人を犠牲にしてまで価値のあるものなのだろうか。




伊「変なこと考えんなよ?」



「え・・・。」



伊「俺らは正直命に関わることは承知の上でここにいる。
暴走して事故ったり、喧嘩してやられたり・・・生半可な気持ちで遊んでるんじゃない。


そりゃ死ぬ事なんて覚悟はしてねぇけど、病院や警察のお世話になることに関しては覚悟している。


理由はどうであれ、それは運び込まれた奴もそう思ってるだろう。」



「・・・ありがとう。」



伊「まぁ大丈夫だ。
ここにいる奴らは強い。
そう簡単にくたばるわけがないさ。

俺らが信じなくて誰が信じるんだ。」



「・・・そうだね。
みんな、強いもんね。」



大丈夫。
この前信じるって決めたところだったのに、揺れかけてしまった。



私はみんなを信じる。
信じたい。




・・・でも、どうしようもないときは私も覚悟しよう。





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