籠のトリ




受け入れたくなくて
何をされたか思い出したくなくて


学校から走って出た。
何もかも忘れたくてひたすら走った。





途中いろいろな人にぶつかりながらも足を止めることなく走り続けた。






ずっと走れる訳もなく、体力に限界がき足を止めた。




「はぁっ・・・はぁっ・・・・・・っ。」




自由になって
学校へ通って
彼らと楽しく過ごしていた・・・





「・・・私、何か悪いことでもしたの・・・・・・?」




ただ楽しく過ごしていただけだったのに・・・





「耐えたらいいんだ・・・。
そう、あの頃みたいに・・・。」






自由がなかったあの頃みたいに・・・






泣きやんでから倉庫へ帰った。
蒼太達には色々注意され、勝手に帰るなと怒られた。



すぐお風呂に入りたかったのもあり、素直に謝って次から気をつけることを約束した。



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