予想外の言葉だったせいか、先生が出て行ってからクラスではざわめきが起こった。



幸「…今日の佑真さんおかしくね?」



風「確かに…佑真さんがこんなこと言うなんて信じられない。
もしかして杏里に惚れたとか?」



幸「あー、なるほどな。
それだったら納得だわ、うん。

佑真さん惚れさすとか杏里やべぇな!!」



2人はあの先生が私に惚れたとかで騒いでいるが……そんなわけない。
私を見る目が…そういう想いを抱いているようには見えなかった。




一体あの人はなんなの…?





幸「おーい、聞こえてるかー?」



「え、あ、なに?」



幸「ぼーっとしてるけど何かあったか?」



「ううん。
何もないよ。
少し緊張してるせいかな。」



風「まぁんな緊張すんなよ。
佑真さんにも気に入ってもらえてるようだしここでの生活には問題ねぇよ。

あんなこと言うくらい杏里のこと想ってるんだから、周りだってそうそう手ぇ出してこねぇと思うしよ。」





そうだった…。
私はやっと自由になったんだ。
こんなに神経とがらせて警戒してると時間がもったいない。


せっかく安全な環境を彼らが提供してくれてるんだから…





「うん。
私、学校生活いっっぱい楽しむよ!!」






充実した生活を送らないとね。






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