もう一度。

彼とは一年生の中旬頃から付き合い始めた。
二人とも愛し合っていた『はず』だった。
でもその想いは...儚く散った。


大地は私に気付いていないのか、
目の前を通り過ぎようとしていた。
気付いていても話し掛けてくれないと思う。
「大地、おはよう!」
「…。」
横目でチラッと私を見た後
彼は無言でその場を立ち去った。
いつもそう。
私が挨拶しても彼は無視をする…。
悔しいのか悲しいのかも分からず、
拳を握りしめて私はうつ向いた。
その隣ではただ、優しく私の肩を
抱いてくれている唯がいた。
「きっと…るなは、切ないんだね。」
その言葉に自然と涙が溢れた。


『切ない』
いつからこんな関係になってしまったんだろう。
私はずっと大地のことが大好きなのに。
もう一度、あの頃に戻りたい。