恋に恋をして、


「良いよ。これは俺が貰っとく!!サンキューな!!行くぞ」

と再び引っ張られる私に、

バイバイと笑顔で手を振る親友と、

猿木クンと柳瀬クンとミルクティー紳士クンと、

ポカーンと唖然中のバスケ部員達を背に、

私たちは、

早足で体育館を去った...

「入って」

と言いながらも私を空き教室に押し込む

『何?何事!?』

「お前何?」

まさかの無視!?

シカート?

ってか、私は、

『人間?』

じゃない?

何で呆れてるの?

「嫌、そいう意味じゃなくて...

昨日から何なの?急に泣きそうになったり、

化粧したり...

スカートだって何でそんなに短いの?

マジで何なの?」

そう言われてもなぁ...

本人を目の前に“妬いたんだよ”なんて言える訳もないし、

“あんたに可愛く思われたくてしたの!!”何て尚更だ。

『何だろうね?アハハ』

と笑って誤魔化してみた。

「ぁっ、もう!!」

って

言いながら髪の毛を掻き回す蒼空を見て

『蒼空?どうしたの?』

「あのな」

って急に私の手首を掴んで、

『何?』