「何で主が気にするのじゃ」
「赤の髪は俺のだから
本当にショック‥」
工藤は本当にへこんでいるようだ
「…」
こうも、へこまれると何を言って良いのか困る
「何か俺に出来る事は無いか?
ぁ!望みでも良いぞ」
「無い」
「即答‥」
しばらく沈黙が続いた
「じゃあ俺からいく」
工藤はそう言って私を抱き締めた
「な、に」
「言っとくけどお前ちゃんとした人間だし感情持ってる
怒る事も笑う事も出来る」
「…」
やっぱり工藤は温かかった
「お前は、朔良井浬士は最強の女だ」
「‥ッ」
私の目から何年ぶりかの涙が一滴、流れ落ちた
「ほら涙も流せる」
工藤は私を離した
「主が‥」
「主じゃないよ浬士」
「‥ッ…由己の、せい‥」
「好きだよ浬士」
「…死ね」
好き
「ツンデレか」
やっぱりウザイ
-fin