「‥突然すまないね」
「いえ大丈夫です」
笑みを張りつけたまま言った
「我々が呼んでいるという事は先生には聞かれてないのに戸惑わないのは大人ですねぇ」
「いえ、刑事さんと聞いた時は驚きました」
「そうですか?
他の生徒さんはそれなりのリアクションがあったのですがな」
「あまり表情に出すのは苦手なんですよ」
「そうですか
表情もそうですが体に出すのも苦手なのかな?」
「そうですね」
「‥さて前置きはこれくらいにして本題に入ります
士結さん
今回の事件の事はご存知かな?」
向井はなるべく優しい口調で言った
杉浦は手帳とペンを持って私を見ているので記録係だろう
「えぇ知っています」
「では澤村一雄君の事はご存知かな?」
「えぇ
しかし澤村君の事を知ったのは今回の事件がきっかけで知りました」
「成る程
事件が起きる前は一雄君の事は知らなかったって事かな?」
「えぇ」
「では南香奈さんはどうですか?」
「知っています」
「友達なのかな?」
「違います」
「じゃあなんだい?」
「犬猿の仲、ですかね」
「犬猿ですか
仲が悪かったという事ですか?」
「えぇ」
「そうですか」
南に聞いて知っているくせに聞いてくる所が気に食わない

