「ご苦労さん」
「…」
私は頷いた
「お?
相づちが打てるようになったのか?」
又、私は頷いた
言葉に出しての相槌はしなかった
「成長したなー」
クドーは嬉しそうな顔をして大きく何度も頷いた
「今回の報酬は百万だ」
私はケースを受け取った
久し振りの百万だな
「で、どうだった?冷の方は」
「私が勝った」
「そうか」
「あまり焦る程の相手では無かった」
私は冷にナイフで傷付けられた腕を握った
「やられたのか?」
「ナイフが擦っただけだ」
「赤の綺麗な身体に傷が付いてしまったか」
クドーは顔を伏せた
何言っているんだろうかコイツは
「赤、風呂入って無いんだろ?
血を流して綺麗にしてこい」
「お言葉に甘える」