「ままがひなをいらんっていうたん?
ひながわるいこやから…?」

声を押し殺して泣くひな。
それは4歳の子が泣く姿に見えなかった。

「ちゃうよ、ひなは幸せになるために
ここに来たんやで?

中入ろか、みんな待ってるで」

ひなの手を引いてドアを開けた。