「ままは?」

「ママは用事が出来ちゃって、しばらくお泊りに行っちゃうんだ。
だからおじさんと一緒においで?」

おじさんはかなしいかおをした。

そしてひなのてをひいてあるきだした。

なにもわからないままつれていかれたところには
ひとりのおにいさんがおった。


「ひな、こんにちは。
にーちゃん、ひなのママの知り合いやねん。
ママが帰ってくるまで一緒に暮らそな?」

はじめてだきしめられた。

こんなあったかいの、はじめて…。