「妹がね、好きなんだ。鈴蘭。だから今日絶対に鈴蘭持ち帰るんだ」

「海斗は妹想いだなー。」

「体が弱くて入院してるんだ。入院ばかりで友達もいなくて、あいつには僕とパパだけなんだ」

そう話す海斗は、すごく寂しそうな顔だった。

バスは、山の手前で停車してそこからは徒歩で動く事になった。