「そうかもしれないな。」
更に、友希愛は続けた。
「昔、ある人が教えてくれたの。名前も知らないその人は言った。『雪は、神様からの贈り物なんだって。四季があるのだから、春には桜、夏には太陽の明るさを、秋には紅葉を、冬には雪を。それぞれの四季を楽しめるようにプレゼントしたんだって。特に冬は、街を染めて真っ白にしてくれる。白く染まれば、哀しみも笑顔に染まる』そう教えてくれた。」
待て、待て、待て。
これは…。この話はとっさに考えた作り話だったんだ。
友達の葬式、友達には妹がいてその子はずっと泣いていたから…。

