重たい足を一歩ずつ踏み出しながら、俺はこの長い長い庭を歩いている。

もう、五分以上歩いているはずなのに家が見えないなんて大した家である。

ガラガラとキャリーバックを引きずり、雪を踏みしめながら歩いている。

やっと見えたその家は、すごく立派で自分の家とは比べものにならないし、どうしたらこんな家を買えるのか不思議だった。

純白に輝くその家は、どんな人たちが住んでいるのか。

そんな疑問が頭をよぎる。