------チュン、チュン


 小鳥のさえずりがどこからか聞こえてくる。



「・・・・うん、うんっ! 
ふふっ、やだな~そんなこと言わないで~!」



 そして、この篠山家の篠山奈々の部屋(二階)からは、
何故か独り言が聞こえてくる。


 どうか、この篠山を気持ち悪い。などと思わず、
ページを進めていただきたい
この行動には色々と訳があるのだ。


 その理由を篠山目線で見ていただこう。





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(奈々目線)

 
 私は、篠山奈々。
家の近くにある高校に通っている、2年生なのです!

 まぁ、私はどこにでもいるような普通の女子高校生。
顔、普通 成績、普通 交友関係、普通(別に広くもないし深くもない)


 だけど、趣味に関しては胸を張って言えます。


『人にあまり言えません』と・・・。




 私の趣味、それは・・・



妄想をすることっ!!!


 意外に、普通だって・・・?

やめてぇぇぇ!!  これ以上、私に【普通】を増やさないで!


 ・・・っごほんっ。
まぁ、私にとっては人にあまり言えないわけなのです。


 だけど、一人だけ私の趣味を知ってる人がいるんです。
その人は後ほど出てきますので・・・。


 さっきの独り言は、
お恥ずかしいのですが・・・私の大好きなゲーム【恋するオトメ♪】に出てくる佐倉大和くんと、ゲームの中で少しばかりお話を・・・。

 この【恋するオトメ♪】、略して(するメ)はとっても個性豊かなイケメン達4人のうちの誰かと恋愛のシミュレーションをするゲームで、私の自称恋人大和くんは、いつもはクールなんだけどたまに見せる優しいところがすっごいカッコいいんだよっ!!

 し、失礼・・・。大和くんのことを語らせると止まらないもので・・・




 
「おーい、奈々。
早く下におりてこいよ。」


 て、天敵が来やがったな!

だが私はあいつには逆らえないので
大和くんに別れを告げて(ただゲームの電源を切っただけ)
しぶしぶ、階段をおりた。