「……あたしは、どうしたら」


うなだれたあたしの横でずるずると紙パックのミルクティーの残りを吸い上げる音が響く。


次の日。


「別にそんな難しく考えなくてええんやないの?」

「……どうやって?」

「んー」


ストローを口から離したなつが顎を掴んで考える仕草をする。


ていうか、答え持ってなかったんだ……。


「もともとは大山くんが好きだったわけやろ?」

「うん」

「大山くんにはドキドキしてたんか?」

「してるよ。何気ない笑顔がとっても素敵で、時々色気も」

「じゃあ、聞くけど、大山くんと翔さん、どっちにキスしたいと思う?」

「え? なつ、今まだ十一時前だよ。昼ドラもまだ早いよ」

「何寝ぼけてんねん。そんなやらしい意味やなくて、どっちに触れたいと思うってことや」

「……何それ」

「答えてみ」


なつさん、睨み付けられるとなんか妙に迫力があるよ。