「璃里香ちゃん、昨日はお疲れ様」


にこっと笑った翔さんは、昨日のあたしのイメージを全く覆さなかった。


の、悩殺スマイル……。


昨日感じたことは、幻覚じゃなかったんだ。


胸の奥が痛い。でも、悲しいとか、そういうマイナスの感情じゃない。


なんとなく嬉しくなって、つられてあたしも笑っていた。


「あ、笑った!」

「へ?」

「昨日つまらなそうだったから、あんまり笑わない人かと思った」

「あたしだって、普通の人間ですよ~」


なんかあたし、翔さんにバカにされてない?