「わー、やめてくださいよー!」

「お仕置き」

「年上って、一つしか違わないじゃないですかー!」

「ほー、そーか。もっとお仕置きが必要か」


翔さんがあたしのパーカーのフードを頭に被せてヘッドロックをかけてきた。


「ぎゃー! 翔さん、Sキャラになってるー!」

「俺はMじゃねーよー」

「どっからどう見てもドMじゃないですかー!」

「んだこらー。先輩を敬えー」


こんなじゃれあいも鼻血が出るくらい嬉しくて。


翔さんがそばにいるだけで十分。


そのうち本当に鼻からの大量出血で死ぬんじゃないかと思うくらい。


もう、大好き。


「仲良しだよねえ、あの二人」と、スキンシップ禁止令によりテーブルに向かい合って座って缶チューハイをぐびぐび飲んでいるなつたちに呆れられても全く気にならない。