「もう……離さないで」


じっと上を見つめる女。


今にも涙がこぼれそうな瞳に吸い込まれるように、男はその女の身を自分に引き寄せた。


「離さない……もう」


自分の腕にすっぽり収まった女の体を、男がきつく抱きしめる。


二人の間に言葉はもう、必要ない。


ゆっくりと女の体が傾き、ベッドの上にあおむけになる。


男が女の上にまたがり、お互いをじっと見つめる。


そして、ゆっくりと唇を合わせた――――