「朝霧…!!」 踵を返して走り出す。 ちゃんと伝えたい、あたしの気持ち。 …あたしが朝霧とずっと一緒にいたいってこと。 バンッ 勢いよく屋上の扉を開け、階段を下る。 そこで 「……っ!!」 見てしまった。 一つ下の踊り場で、朝霧と美女さんが キス、してた。 美女さんが背伸びをして朝霧の首に腕をまわし、 朝霧もそんな美女さんを支えるように、軽く腰に手を添えている。 「………っ」 気づいたら、そんな二人に背を向け走り出していた。 何も考えられない。 ……考えたくない。