曇りのち友情、時々恋




「さっきはありがとねぇー」


授業が終わってから本を静かに読んでた私の救世主に声をかけた。



そしたら来田君は身体が浮きそうなくらいびっくりした。


見てるこっちもびっくりしたよ。



「あぁっ、いや、そんな、全然っ・・・ あっ、えっ…??」汗汗))



何焦ってんの。

ウケるわ。



「い…今『焦りすぎ』って思ったでしょ…」


なぜわかった・・・・!!!



「僕、こう見えて人と話すの結構苦手なんだ…。」


「じゃ、なんで学代(学級代表)なんてやってんの?」


「べ…別に…。っていうか、学代として喋ると普通に喋れるんだけど…。」

どことなく力のない喋りにあたしは
    本当にこの人さっきの救世主か?
って疑った。


「おーい、来田~!!!  この仕事手伝ってくれん?」

重そうな荷物を一人で抱えてる男子。

松下先生の授業には欠かせないちょっとした大量の小道具達を入れてる箱なんだけど、
松下先生力なくてさ、

前その箱もって階段でこけて以来松下先生以外が持っていくことになってる。


この子に任せるの??

頼りなくね??


「あぁ! いいよ!! 今行く!!  じゃぁ、そういうことで!! また話しかけてよ!!」



・・・・い、今の来田君ね??


別人??