マットの上を前転だとか、ネットをくぐるだとか。


なにが過酷な障害物競争だ。


『さーて、1位で指令の紙をゲットしたのは秋山隆太!』


「「「きゃー」」」

実況だけでなく、周りもうるさい中俺は指令の紙を開いた。


「……は?」


その指令を見て一瞬固まる。


こんなのってありかよ。


……今、どうしてこの障害物競争が過酷だと言われているのかがようやく分かった気がした。


しょうがねぇな。


さっさと終わらすには、こうするしかない。


そう思って、すぐにあいつのところへ向かった。