「あたしは、行きたいけど隆太くんと離れたくない……っ」 「行ってこいよ」 えっ? 「留学してこいよ」 たしかに、隆太くんはそう言った。 「なん、で……?」 「行きたいんだろ?」 それはそうだけど。 止めてくれる、なんていうのは今更期待してない。 だけど、ちょっとは悩んでくれるって思った。 「あたしは隆太くんと離れたく「いい加減にしろよ」 隆太くんの低い声が、あたしの言葉を遮った。 今、なんて……