目の前の琴は、確かに目を開けてて。 「助けに来てくれてありがとう」 そう言って、笑ったんだ。 「怖い思いさせてごめん」 そんな琴に、俺はただ謝ることしかできなくて。 「本当に「怖かった……っ」 俺が言い終わる前に琴が抱きついてきて。 いつもからは想像もできないくらい弱々しい琴をしっかり抱きしめ返した。 愛おしくて、もう絶対離さないって。 なにがあっても守るって決めたんだ。